心が乱れている

窪美澄さんの『ふがいない僕は空を見た』を読み終えた。真夜中にしーんとした部屋で読んでいて何の邪魔も入らず私の中に全てが真っ直ぐ入ってきたからか、まだ受け止めきれていない部分もある。吐き気がするし、涙も出た。でもこの感情が一体何なのか自分でもよく分からないし言葉でもうまく表せない。とにかく私の心を大きく揺らしたという事実だけが確かにある。吐き気がするし涙も出たけど、不快ではなく、寧ろ快感だ。私は小説でも映画でも何でも、その世界観にかなり入り込んでしまうからその分受ける影響も大きいのだけど、この余韻が心地良い。今の感情を完全に言葉で表現することはできないけれど、単語をただ並べるとしたら、寂しい、悲しい、辛い、苦しい、怖い、優しい、これらがぐるぐるぐるぐると頭の中を巡っている感じだ。いずれ整理がつくのだろうか。だからこの本の感想をぱぱっと言ってしまうことは決してできないのだけど、この本が「好き」であるということだけは言える。賛否両論分かれる内容だと思うし、どこが好きなのかと問われれば上手く答えられない(とにかく自分でも色々よく分かってない)けれど、好きだ。しばらく時間を置いてからもう一度読み直したいと思う。にしても、こんな時間帯にこんな気持ちになって眠れなくなってしまって困ったなあ。今寝たら絶対に変な夢を見ると思うんだ。それでも眠っている間に記憶の整理をすると言うからもしかしたら起きた頃にはまた気持ちが変わっているかもしれない。本の内容も忘れちゃってるかもしれない。それはさすがにないか。