案ずるより産むが易し

 わたしが以前働いていた職場のとある先輩は、わたしが辞めるすこし前に辞めた。とても明るくて面白くてフレンドリーで、自分とは対極にいるような人だったのですごく好きだった。先輩が辞めるとき、きれいな口紅をプレゼントした。しばらく経ってからわたしに贈りたいものがあると連絡が来て、住所を教えたんだけれど、それから3か月ほど経った今もまだ何も届いていない...。そういうところもまた先輩の魅力なんだろうな。憎めない。(ずるい)
_

 花火大会に行った。初めて、家族みんなで行った。ゆったりと椅子に座って、各々ビールや食べ物を片手に。これが大人の見方!と思った。花火を見ていると、昨年見た花火のことを思い出した。まだ付き合う前の彼と一緒に見た。ふたりで並んで座っていたけれど、ぎこちなくてふたりの間が結構空いてたなあとか、緊張して花火終わるまでほぼ喋らなかったなあとか、そんなことを鮮明に思い出してしまって、気が付いたら涙が頬を伝っていた。会いたいな、今何をして何を考えているかなと思いつつも、自分が最も聞きたくない言葉を言われるのが怖くてずっと連絡できないでいる。向こうからも来ないから、この平行線が交わることはない。
_

 転職のこと。受けてみたいと思うところは見つけた。今その準備をしている。前の面接から1か月も空いてしまった。そして、もしここがダメだったら、もう地元でやりたいことをやるのはほぼ無理な状態になってしまう。そのせいか、面接を受けるのがすこし怖くなっている。東京で就活していたときは、いくらでも会社があるから勢いでエントリーしていたけれど、今の状況ではそうはいかない。そう考えるとやっぱり経験を積むには都心の方がはるかに有利だった。わたしは自ら不利な状況に立って苦しんでいるので、おそらくバカかドMのどちらか。いずれにせよ、次が勝負みたいなところはある。やっぱり東京にいたいという気持ちも本当はすこしある。

 案ずるより産むが易し。めっちゃいい言葉だ。リズムもいいし(?)すごく好き。つべこべ言わないでとにかくやってみなさいよ!話はそれからよ!そんな感じに解釈しています。わたしは何か行動を起こす前に念入りに計画を立てるタイプで、だからこそ失敗したらどうするかもしっかりと視野に入れてしまう。そこで冷静に計画を練れたらいいけれど、まだ想像の段階なのに落ち込む。失敗すらしていないのに落ち込む。病む。うだうだ言いだす。これは良くないクセだなと思う。これから転職先が決まるまで、案ずるより産むが易し精神でいこう。